日本で働いていたときと違って、Sunnyvaleに来てからは、お客が全くといっていいほど見えない。
見えない理由としては、こちらではエンジニアがほとんどで、お客に接するのは一部の上の人間だけという点があげられる。しかも彼らも詳細な情報はエンジニアに流さない。関係は続いているというのを示す程度の情報だけ。それと特に、お客が日本の場合には、以前と違って日本のお客に対する興味がかなり薄れてしまっているのも理由の一つだろう。
その結果、仕様を作成する上でも、エンジニアがいいと思うものが仕様になる。例えば、こういう使い方をすれば使えるから大丈夫、というような、使い方の難しいデバイスができあがることになるのだ。
もちろん会社はカスタマーフォーカスを常にうたってはいるけど、それを具体的に自分の仕事と結び付けられる人があまりいない。
先週Synopsysとのミーティングに参加したときに、びっくりした。Synopsysのエンジニアが「先日日本に行ったときに、お客が100xのcompressionの要求をした。(20-40xで十分で)そんなに必要ない。They are not educated.」と言っていた。客の問題だと片付け、お客の要求の意味を汲み取ろうという意思が感じられない。彼は、ミーティングの中に日本人がいるとは知らなかっただろうから言ったのだろうが、自分達の良いと思うものを作る典型的なここのエンジニアだと感じた。
そのミーティングでもう一つおもしろかったのは、日本からの要求とインドからの要求の違いだ。
バンガロールからそこに来ていたインド人達は、Synopsysの作ったツールの評価をしてきたのだが、彼らの発表内容は、ソフトのアルゴリズムの変更要求等ばかりで、ユーザからの視点ではない。これもよくあることだが、スペシャリストが数年かけてつくったソフトを、スイッチを使っていろいろ試したユーザが、そのソフト自体にいろいろ意見する。彼らが使ってみた結果言う程度の意見など、開発者はすでに議論済みである。
開発をインドに移しているのでインド人がツールのユーザとなっているが、彼らこそ、カスタマーの情報が皆無なのだろう。だから、彼らに意見を求めると、ソフトに関することになってしまうのかもしれない。

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