5/28/2007

SoC + Linux = Ubiquitus Computing

SoCという言葉をここ数年よく耳にするようになった。

SoCとはSystem on a Chipの略。これまで複数のチップを組み合わせて実現していたシステムを集積して1チップで実現してしまうという考え方。ハードウェアの業界では技術の進歩を考えると当たり前のことであるらしい。しかし、ネットワーク屋から見ると新たな時代を感じる。

SoCの実装形態や製品はさまざまなものがあるらしいが、注目すべきところはMIPSやARM(Xscale)等の汎用プロセッサと通信用プロセッサを一体化させているところだろう。MIPSやARMはIP(Intellectual Property)という形でライセンスで購入すれば、簡単にSoCの上に載せられる。また、同様に暗号化演算用の機能が必要であればそれらをIPという形で用意することも可能だ。つまり、マーケットのニーズが求める機能をまとめて簡単に1チップ化できてしまう。必ずしも全ての技術を持ち合わせる必要もないため、ベンチャー企業でも簡単に高機能なプロセッサを製品化できてしまう。例えば、前に述べたFONやMerakiは、無線LANチップで有名なAtherosの無線LAN機能とMIPSコアを1チップ化したSoC製品を使っている。

SoCのメリットはなんだろうか?1チップ化することで、小型化、経済化、低消費電力化をすることができることだろう。これは言い替えれば小型なデバイスがどんどん賢くなっていくことを意味している。さらに、小型デバイスでありながら、MIPSやARMの汎用プロセッサを当歳しているため、マルチプラットホーム化されたLinuxを簡単に動作させることが可能になってきている。これにより、多くのオープンソースのプログラムをポーティングすることが簡単になり、開発費を抑えた形で多くの機能を実現できる。

ユビキタスという言葉が使われるようになって久しいが、SoCとLinuxを組み合わせたものがユビキタス・コンピューティングの本質ではないか、と思う。

2 件のコメント:

Sakura さんのコメント...

CPUのIPを買ってきて、メモリーをのせ、その他のものを作ったり買ってきたりして、システムバスでつなぐ、というSoCが流行りだしたのは、1998年ごろだったと思う。

SoCをカスタマが好んだ最大の理由は、安価で早く量産にもっていけるから。自分達でチップを組み合わせてPCBにのせて評価してたら、一個一個買うほうが高いし、時間もかかるでしょ?しかもドライバももらえればその開発の必要もない。それで、いかにone chipに詰め込めるかばっかり考えていた時代があった。mobile系では小型化しようとSiPも使われだし、無線では調整・検査工数を減らすためにモジュールを使っているというわけ。

私からすると、システム全体として見たときに、SoCにすると、ボードを作ってのせるメーカーがやっていた作業を、一部チップベンダー側がやるようにでき、開発コストを抑えられるということのように見えた。

で、誰でも簡単にできたので、大量にSoCを作ってみたものの、実は以前よりもSoCの開発費が高くなっていて、量産後あまり数が出ず開発費が回収できないデバイスがでてきていた。で、最近は余程数が出て売れる自信がないと、開発すらできず、市場的にはかなり厳しい。とはいえ、インテグレーションは進むと思うが、以前のようなスケジュールのプレッシャーはないと思う。

ということから、SoCはすでに当たり前になってしまっていて、SoCが本質っていわれるとちょっとぴんと来ないかもしれない。

Masahiro Goshima さんのコメント...

コメントありがとう。

ハードのプロの視点での意見はさすがに見識が深い。

素人の視点からは、オープンソースやLinuxという大きな流れの中でSoCというものも重要な位置を占めるような気がするんだよね。